自分の都合が悪くなると、相手との連絡を一切絶って、「時には家に何日も閉じこもって一歩も出ないことさえある」(関係者)という早川充美。早川が松尾憲之の債務を、責任を持って支払うと約束してからすでに4年近くにもなるが、早川が逃げ隠れして連絡を一度もしない中で、債権者の関係者が早川の自宅を夕刻に訪ねても、窓から明かりが漏れているから室内にいることが分かっているが、一切応答しない。過去に豊田商事の代表者であった永野某が閉じこもっていた自宅マンションで、右翼を名乗る2人組が玄関先で待機する取材陣にはお構いなく長野に襲い掛かり斬殺するという事件があったが、早川にも何が起こるか分からないのである。

(写真:松尾憲之)

松尾憲之も早川と同じく失踪して連絡を絶っているので、早川と松尾がそれ以前の失踪の時と同様の動機で所在を不明にしたことは疑いのないところだが、それで問題が解消されると早川と松尾が考えているのなら、大きな間違いだ。

松尾は過去40年以上も債権者に世話になり、時には命を救われたことが何度もあったことに加えて巨額の債務があったが、松尾の失踪以後に早川が債権者と面談する中で、早川が松尾が負っている債務を「責任を持って処理するために200億円分だけは自分が責任を持って支払う」と明言したことから、松尾の失踪事件は複雑な展開を見せると同時に、早川が債権者にした支払約束を何回も繰り返しながら、未だに約束を守らず逃げているのだ。

早川が債権者と初めて面談したのは平成31年2月中旬のことで、松尾の長男慎介が同席していたが、早川は「松尾が負っている債務数百億円のうち200億円は、私が責任を持って支払います」と断言した。債権者は早川が松尾から聞いていたと思ったが、「さすがに初対面の人間に松尾の債務を肩代わりするという話をする早川に驚いたが、その後、松尾に対する債権者として何度も早川に確認を求めても、早川は前言を覆すことなく債権者に固く約束したのだ。面談の当初では「3月末まで」と期日を指定し、その後、松尾が早川の差し金により失踪を企て、余計なトラブルが発生する中で、改めて松尾が姿を現した後も、早川は債権者との連絡を曖昧にし続けて、約束を反故にし続けた。債権者に対するその責任は、早川が考えている以上に重大だ。松尾が長期間失踪しているために、松尾の親族が早川に消息を尋ねているようだが、早川からは一切返事がないようだ。松尾に失踪をけしかけた責任を早川はどのように考えているのか。早川が自信を持って約束したことだから全責任を取るべきなのにあまりに無責任ではないか。

早川の大言壮語は詐欺にも等しいものだが、それはプライベートな部分でも頻繁にみられた。例えば、「早川は『去年の年収は税引きで40億円で、今年は80億円』とか『愛人3人にマンションを買ってあげていて、何かのときのために現金5000万円をアタッシュケースに入れてそれぞれに渡してある』などと言って、新宿の会員制レストランクラブでは目の前にいる女性を誰彼かまわず口説きまくっていた」(関係者)

(写真:早川充美)

というが、余りに見苦しく聞き苦しい同様の話を松尾の子息や債権者はいくつも聞いている。ある時には「田端駅周辺で銃撃戦に巻き込まれた」と早川がまじめ顔で話すのを聞いて、「実際にありもしないし、すぐにバレてしまうような嘘を平気で言うのは尋常ではないし、おかし過ぎる」と松尾の子息慎介も呆れ返っていたほどだ。

早川が一旦約束した支払いについて、何度も債権者が確認しても「必ず約束を果たす」とした約束を実行する義務があるのは当然のことである。それが、早川が最優先に自覚すべきことであって、早急に債権者と連絡を取り、早川が置かれている今の状況や今後の支払の計画なりを協議するしかない。

債権者の関係者が言う。

「早川が今までと同じように知らぬ振りをし続けるならば、今後は多くの関係者が早川を見つけ出して、早川に全責任を取らせることになる。連絡も一切せずに4年前後も放ったらかしにしたうえ、松尾を裏で操るような真似をしているに違いないから、その点では第一に債権者に謝罪して約束の義務を果たす責任が当然ある」

債権者は、早川が大言壮語癖で多くの関係者に多大な被害を与えている事実から、刑事事件に発展する可能性を示唆しているようだが、早川は言動だけでなく、明らかに業務上の詐欺横領を働いている事実が判明している。

債権者の関係者が早川の前妻や娘を訪ねたことがあったが、早川の家族は誰もが早川の大言壮語に辟易としているようで、妻が離婚した平成24年以降はほとんど関りを絶っているようだ。自身が招いたこととはいえ、早川自身が自ら連絡をしないままはっきりとした対応を取らない限り、早川の所在確認が続けられる意味でも、また早川自身が自らの意志を明らかにする自覚を持つ意味でも、今後も家族や身内にも悪い影響が出ることを早川は実感しなければいけない。今後は大変なことになるのは間違いない。時間が経てば経つほど言い訳が通用しないことくらい早川と松尾は、それさえも分かっていないのか。(つづく)