森みちる・毅
父重毅は賭博の胴元で100億円を不正蓄財し死亡
相続後にも隠匿を続ける娘と息子にかかる嫌疑
森重毅は去る令和2年2月14日に死亡したが、本妻の娘(みちる)と愛人の息子(毅)が相続した金は裏で100億円以上あったのではないかとみられる。債権者が森に頼まれて紹介した人間がノミ屋の電話番をさせられていたようだが、その電話番に森が何度も「俺は現金で100億以上ある」という話をしていただけでなく、債権者も一度、森の自宅の一室を金庫代わりにしているという話を森から聞いたことがあり、その時、森が50億円もの現金を債権者に見せたこともあったという。そうやって、恰も自分に保証する力があるように債権者に見せかけ、自分が抱えた不良債権を回収するために債務者を債権者に紹介して借りさせ回収するというあくどさは、もはや詐欺に等しく犯罪行為だ。
森のあまりのあくどさを挙げればキリが無いが、闇金融で債権回収が難しくなった時には面識を持った金持ちを誘い込み、投資(出資)や貸付を債務者に行わせ、その金を自分の債権回収に充てるという卑劣なやり方を平然と行った。事実上の債権の肩代わりだが、もちろん森は「投資金や貸金の保全については責任を持ちます」と言い、鶴巻智徳を紹介された債権者は、当初は1億5000万円の貸付だったが、森から投資話を持ち込まれ3億円の投資に応じた。ところが、自分も半分を投資すると言っていた森がどたん場で「鶴巻のNo.2の岡田瑞穂は詐欺師だというので、投資は止める」と言い出した。実際には鶴巻が自己破産していることを承知の上で、債権者を騙して出させた金を回収に充てたのだ。こうした類の話が、債権者の現場ではほかに数件(元金だけでも井山某に3億円、丹羽志郎に9000万円、菅沢利治に約2億円ほか)も発生した。しかし、債権者が森に保全の責任を求めても、森はさまざまに言い訳を繰り返して約束を引き延ばしにしていた。
森重毅は、表向きにはシイタケ菌の販売を商売にしていると言っていたが、実際には常習賭博の「胴元」であった。公営競技の競馬、競輪、競艇は言うに及ばず、野球を始めとして賭場が成立すれば、何にでも手を出してはノミ行為を行ってきた。
また、森はノミ屋の胴元のほかに闇金融にも手を出していたが、その金利は月に25%ととんでもなく高金利で、これは違法だった。しかし、森は「公営の競馬で胴元のJRAは還元率を75%に設定しており、残りの25%が黙っていてもJRAに入る仕組みになっている。競馬のレースはわずか2~3分で終わるが、ワシは1か月だから安いものだ」と周囲には開き直るように言うのが口癖だった。
そして森が死亡する直前に奇妙なことが起きていた。それは森が死亡する2日前に熊倉君子という女性との婚姻届が出されていただけでなく、それから約半年後に、今度は森(熊倉)君子と実子のみちるが養子縁組をしているのだ。死亡するわずか2日前の婚姻届も異例なら、森重毅の実子であるみちるが森(熊倉)君子と養子縁組をするというのも異例というほかない。熊倉は亡くなった前妻の旧姓で、君子は前妻の妹という話もあり、こんな異例尽くしのことが起きる要因は、おそらく森が隠匿してきた100億円という表には出せない遺産にあるのではないか。
しかし、森が隠匿してきた100億円以上の資産を国税当局が洗い直しをすれば、真っ先に相続税法に触れて告発されるのは娘のみちると愛人の息子の毅であり、さらに突然登場してきた熊倉君子という謎の女性だ。脱税及び相続税法違反に問われるべき金額が余りに巨額だから、告発を受ける東京地検が立件すると、10年以上の実刑判決が出るものとみられる。過去に脱税事件で摘発された丸源ビルのオーナー川本源四郎被告(脱税額約10億円)には約5年、また地産の竹井博友被告(同34億円)にも同様の実刑が判決で言い渡されたが、森の場合には常習賭博による利益を継続して無申告で隠匿した悪質さに加え、それを一切秘匿しようとした悪質さが際立っていることが大きく影響するものと見られている。そうなれば、森みちるは娘のひかるを“犯罪者の娘”にしてしまう。果たしてそれほどの覚悟がみちるにはあるのか。
本妻の娘みちると愛人の息子毅、そして熊倉君子という女性が当然、その隠匿資金をそれぞれ裏で相続をしているが、債権者は鶴巻智徳ほかの債権回収がままならず、連帯保証をした岡田瑞穂は森のせいで今や50億円以上の借金を抱えることになった。しかし、その岡田も責任を全うしないまま死亡した中で、岡田の妻と子供たちが責任を取るのは当然として、森の娘や愛人の息子もまた森が債権者にした約束の責任を果たすべきだ。(つづく)