鈴木義彦に読者は怒り爆発(78)
〔品田裁判長が、紀井氏の証言と陳述書、それに西と天野氏の話を全く無視したのはA氏側にとっては予想もしなかったことだったと思う。西についてはある程度中途半端な立場であった事から仕方がない部分もあった。しかし、遺書について品田裁判長は一切言及をしなかった。西は紛れもなく鈴木の相棒であり、この事件の切掛けを作った重要な人物である。鈴木とのやり取りを綴った日記やレポートもある。株売買の詳細に至っては紀井氏の陳述書と一致している部分が多々見受けられる。これを何故重要な参考書類として扱わなかったのだろうか。志村化工株で鈴木の罪を被って実刑を受けた経緯を見ても、西の金に対する執着心があったにしろ、検察の尋問に対して鈴木を庇い続けた覚悟は相当なものであり、鈴木の卑劣さが浮き彫りにされた一件でもあった。品田裁判長は鈴木の卑劣さや狡猾さが見られる事実について全て目をつぶっている。被告側との癒着を疑われても異議を挟めないだろう。〕
〔今となっては西の息子の内河陽一郎にとって、父親の自殺の理由や無念さ等、全然意に介していない様だ。昨今は世界的にコロナ禍で経済が疲弊する中、富裕層以外は誰もがその状況にあり、例え亡き父の事とはいえ、構っていられないといったところがあるとしても、あまりに非常識だ。父と共にA氏に受けた恩は恩として返すのが人の道であり、今後の陽一郎にとっても大事な事ではないか。A氏との約束でもあるし、最低でも遺書は奥さん宛のものと一緒に見せるべきだ。それにカジノや料亭に行っていたり、投資に使ったりしていたくらいだし、そうであれば秋田県大仙市内の別邸を買い取っても良いと言っていたほどだから、父親の負の財産の1/1000くらいの責任は取るべきだ〕(関係者より)
〔鈴木はA氏に土下座して涙まで流しながら8000万円を借りた。それも警察に逮捕される3日前のことで、逮捕情報もA氏から聞いている。西の妻から1800万円を借りていた事実を隠していた。「西さんには言わないでください」とA氏に口止めしたのは、あまりも場慣れしたやり方ではないか。鈴木は西の妻には「急いでいるから」と言って借用書も書かなかったというが、それも鈴木の常とう手段であり、悪質過ぎる。志村化工事件では、自分が助かるために西に罪を被らせて逮捕を免れた揚げ句に、カネを独り占めする過程で西を切り捨て自殺にまで追い込んだ。西はその顛末を鈴木宛の遺書に書いているが、鈴木こそ一生刑務所暮らしが似合っている〕(関係者より)
〔最高裁判所の中に「事務総局」という部署があって、エリート官僚ばかりが所属している。この部署が裁判官を統制、管理している部署なのだ。官僚とは「国の為に働く善良な人」というイメージを持っているが、実際にはそうではないらしい。旧態依然とした腐敗組織の裁判所にあって一番の権力を持っているといわれている。裁判官はこの部署から発令される指示には逆らえない。所謂、上命下服、上意下達の権化なのである。意にそぐわない裁判官は、モラルの高い優秀な裁判官であっても出世の道から排除されることになる。従って、品田裁判官のような信念のない裁判官ばかりになってしまう。その部署の意向にさえ従っていれば30年間の長期にわたって身分が保証されるそうだ。今回の裁判のような不公平で、不条理な判決が下される原因がここにあるのではないか〕
〔西は生前、A氏から出して貰った買い支え資金を流用し別の投資に使ったりカジノや料亭遊びなどの遊興に息子の内河陽一郎も一緒になって散財していた事実が判明している。そうした西の浪費に加担していた事に後ろめたさを感じているとは思えないが、陽一郎は未だに西が鈴木から裏切られ追い詰められた挙げ句に自殺した、その無念さを一番分からなければいけないはずなのに。いったい何なのか。父親の債務も全てA氏に解決してもらい、A氏が見る前に遺書まで見せてもらっておいて、自分と西の妻宛の遺書を見せると言いながら今も見せないのは自分勝手すぎないか。陽一郎が果たすべき責任は多々あるはずだが、最低でも秋田の別邸の買取と遺書を見せることだ〕(関係者より)
〔鈴木と西が宝林株の取引を始めたのは、鈴木が親和銀行事件で逮捕起訴され保釈中の身であったから、鈴木は自由に活動することはほとんどできなかった。西が全て交渉したからこそ宝林株を取得できたはずだ。それにもかかわらず、鈴木が自ら宝林株の取得に動いた、と主張した点を裁判官はおかしいとは思わなかったのか。しかも、A氏を巻き込んで「合意書」を交わした後の株取引でも、鈴木は刑事被告人として検事や裁判官の眼を逃れるために西を前面に立て、紀井氏や茂庭氏に株の売りやペーパーカンパニーの管理をさせた。そうした事実に裁判官はまるで目を向けていないのも不可解であり、裁判官としての仕事を全くしていない〕
〔国を牛耳っていると言われる高級官僚は学習能力の高さでのし上がっていく人達だと思っていたが、裁判所も霞が関も「長い物には巻かれろ」「バレなければ甘い汁を吸えばよい」というような考え方が蔓延っていて、モラルの低い官僚が増えているようだ。官僚の不祥事が続いている今の現象を見れば一目瞭然だ。しかし、これは最近の事だけではない。官僚の不祥事や虚偽答弁は歴史を紐解けば何百年も前から日常茶飯事的に起きている。裁判官の誤審、冤罪も同様らしい。コロナ禍も大変だが、この国は異常事態に陥っているのではないだろうか。我々は、政治家も役人も信用できないという前提で生きて行かなくてはならないのだろうか。いつの時代も国民が犠牲になっている。特に法を司る裁判所の腐敗は国の根幹にかかわる重大事だ。〕
〔今回の裁判では品田裁判による理不尽な裁定により、思いもよらぬ判決が下された。原告側より提出された証拠類は何ら検証される事無く全て排除され、被告側を擁護し、真偽を追求する事無く主張を丸呑みした公平性を欠いた裁判に、もし西が出廷していれば品田も不当な裁定を下す事は出来なかったはずだ。そう考えると西は、A氏の為にも、また自身の裏切りの責任を取る為にも生きて裁判に尽力すべきだったと思う。〕
〔平成19年からA氏と青田、平林による本格的な交渉が始まった中で、天野氏が鈴木には内緒でA氏と会い、多くの真実の証言をした事実が鈴木に発覚したために、鈴木から「A氏とはもう二度と会うな」と厳しく叱責されたというが、それこそ鈴木は自分の主張していることがウソであることを自白しているようなものだ。天野氏がA氏と会っている事実を鈴木に知らせたのは西しか考えられないが、そのことで鈴木と天野氏の間に深刻な溝ができたという話がある中で、天野氏の死亡につながったというのは容易に推測できることだ。それに、天野氏がA氏と会う時に、西がどうしても同席したいと言ったが、天野氏は西と会うことを極端に嫌った。そのためA氏が一度だけお願いしたいと頼み、天野氏はA氏に世話になっていたのでOKしてくれたが、西を同席させたのは良くなかったと思われる〕(関係者より)
〔裁判官のサラリーマン化が顕著だという。正義と平等を守る為に志を持って裁判官になった若手のモチベ―ションを低下させているのは、他ならぬ裁判所の組織だという。裁判官は裁判所に所属している一部の官僚たちに虐げられている被害者なのか。出世のために上司に諂っている裁判官が多くなれば、正義と平等を本旨とした裁判は望めない。この裁判の被害者になった当事者たちは何処へ訴えればいいのか〕
〔西は自身が経営していた東京オークションハウスの資金調達でA氏から約116億円という巨額の債務を負っていた。それに加えて今回の株取引に関わる買い支え資金207億円が加算され総額323億円の債務を承認する「承諾書」を作成する事になった。西が買い支え資金に責任を持つのは当然だが、全ては鈴木の思惑通りであったろう。西は裏切りの代償がこれほど高く付くとは夢にも思っていなかったはずだ。鈴木を信じたばっかりに、結果的に貧乏くじを引かされる羽目になってしまった。自業自得の裏切りの顛末の結果だろう〕(以下次号)