鈴木義彦ほか当事者たちの「偽証」「誤判」は何故罪にならないのか③

今号では青田光市、平林英昭、長谷川幸雄、杉原正芳の4人を取り上げる。青田は周知のとおり、その言動に本当の話はなく、暴力装置そのもののような人間である。平林と長谷川は弁護士として鈴木の虚偽言動を正当化させようとさらに虚偽の構築をして嘘を重ねていった。杉原は、鈴木が株取引で用意した実体のないペーパーカンパニーの常任代理人を務め、弁護士でありながら金融庁への報告書で虚偽記載等を平気で行い、犯罪に手を染めることを厭わない。しかも、鈴木を知らないし会ったこともないと平然と嘘を言うところは他の3人と同じである。

青田光市

交渉代理人としての虚偽発言

青田光市は交渉の過程で、鈴木が和解協議の場で事実上の監禁状態に置かれたとしてA氏の会社のあるビルのエレベータを止められたと言い、さらに警視庁OBに監視されるような状態だったとした。また西の香港での殺人未遂事件についても「西は香港に行っていない」と紀井に言ったが、紀井が西のパスポートを提示すると一言もなく黙った。青田は、和解協議の間中ビルの1階で待機していたと言って自身の発言を正当化しようとしたが、ビルの1階のエレベータ前は2畳にも満たない広さしかなく、A氏の会社の社員が何度も出入りする中で青田が目撃された事実は一度もない。協議終了後に鈴木が車に乗って帰る際には運転手の他には誰も同乗していなかった。

自宅マンションでの大騒ぎ

鈴木の所在が掴めず、行方を確認しようとした関係者が青田の住むマンションを訪ねた際、青田は何を慌てたのか、その関係者を指して「A氏が俺を殺そうとしてヒットマンを差し向けた」とか「A氏はヤクザ者でシャブ中だ」などとわめいて、ひどい興奮状態にあったため、周囲に集まってきた10人近くの近隣住民が驚き110番に架電して警官を呼んだ。そして、駆けつけてきた警官は放置できず関係者から事情を聞かざるを得なかったという。青田の対応は暴力装置と警察を自己都合で使い分けるような卑怯な発想から生じていた。

暴力団との昵懇関係
青田は暴力団習志野一家のNO.2(楠野伸雄)とは当時で20年来の付き合いがあったことから、利岡襲撃事件で教唆犯を強く疑われ(N一家の上部団体幹部数人の証言がある)、さらに香港から帰国した西義輝に尾行をつけるなど常に“闇の中”でうごめいているような日常を過ごしてきた。

長谷川幸雄(元弁護士)

「質問と回答書」(乙59号証)の虚偽構築

長谷川が質問者、鈴木が回答者になる「質問と回答書」(乙59号証)が裁判に証拠として提出されたが、これは交渉の場から審理に至るまで継続して鈴木が連発した虚偽の証言と陳述に対して、長谷川がそれまでの審理で鈴木側の主張で露呈した矛盾や変転、弱点等を補強するためにもっともらしく嘘で固めた作り話を構築して鈴木に証言をさせたもので、鈴木も長谷川も人間としてやってはいけないほどの虚偽を記述した。

鈴木は「平成14年3月頃に呼び出された」と言っているが、A氏は鈴木の電話番号さえ知らなかったし、仮に知っていたとしても紹介者を飛び越えて電話をしないことは周知のことだった。それに、呼び出すということは、A氏にはよほど聞きたい大事なことがあったはずだが、そのような内容は一切なく、それまでの鈴木の嘘を是正する苦し紛れの言い訳でしかなかった。さらに反社の資金で金融をやっていたと言っているが、鈴木はそれまで10日で1割以上の金も借りられなくなっていて、金利に関しても全て鈴木の希望通りに聞いてあげたうえに、それをさらに安くした。担保も取らず催促もせず、金利分は最後にまとめて払うということだったのに、こんな貸付をどうして反社の資金でやれるというのか。

A氏に対する誹謗中傷

前記乙59号証で、長谷川は、A氏が反社の資金を使うプロの金融屋と鈴木に言わせ、当該暴力団とそのトップの実名まで挙げて信ぴょう性を持たせようとした。また、A氏が暴力団トップとのツーショット写真をA氏の会社の社長室に飾り、それを見せられたとも鈴木に証言させた。これらは全て長谷川と鈴木による裁判官への印象操作を強めるための虚偽構築だった。A氏は新宿センタービル43階に30年ほど本社を置いていたが、家賃の滞納は一度もなく、万一、長谷川の言うようなことが噂になれば即刻退去させられるくらい審査基準が一番厳しいと言われていた。

平林英昭(弁護士)

交渉代理人及び訴訟代理人としての対応

平林はA氏との交渉の初対面で「社長さん、50億円で何とか手を打って頂けませんか? 50億円なら、鈴木もすぐに支払うと言っているんで……」と言ったが、A氏は即座にその申し出を断った。すると、平林は態度を変え、A氏には追って連絡をすると言って早々に面談を切り上げてしまった。

*その後の交渉は書面によるやり取りとなったが、平林と青田による主張の内容は全てが嘘で言いがかりに終始しており、問題を解決するどころか逆に紛糾させるだけだった。青田は「A氏と西に脅かされて怖くなり、和解書に署名しなければ、その場を切り抜けることができなかった」と言い出し、また平林もA氏と西から“強迫”を受けて「心裡留保」というありもしない状況を作り出して「和解書」の無効を主張した。これが本当なら、50億円ならばすぐに鈴木が払うと言っているので手を打ってくれませんか、と言ったのはいったい何なのか。その後、平林は「合意書」を指して「こんな紙ぺら一枚で」と、弁護士にはあるまじき言葉を吐いた。

平林が「和解書」を無効とする根拠に挙げたのは、事務所のエレベーターを止められ鈴木が監禁状態に置かれたこと、A氏の会社には元警察のOBが別室にいて無言の圧力をかけられたこと(西の顧問であったが、階数が違う別室にいたので、鈴木は全く知らないことであった)、西が香港で襲われて殺されかけた事件の容疑者にされそうになったこと、さらに紀井の裏切りによりショックを受け動揺したこと、などであったが、A氏はわざわざエレベーターのメンテナンス会社へ問い合わせまで行い、「エレベーターを止めることは出来ない」という回答書面を鈴木側に送付して、鈴木が監禁状態に置かれたというのは明らかな言いがかりであると反論した。青田と平林が強調する強迫についても、当日の協議の模様を録音したテープが存在しており、それを聞けばどこにも鈴木が強迫された事実は無い。鈴木と西が顔を合わせた直後から罵り合いを始めたため、A氏は西と鈴木に「下の喫茶店に行って、話をまとめてきなさい」と言ったくらいだ。青田は紀井に対して「西は香港に行っていない」と平然とウソをついたが、香港での殺人未遂事件については、西のパスポート、香港警察、病院、領事A氏の書類が揃っていて、西が香港で殺されかけた事件があったことに間違いはない。そして、「鈴木より分配金の受け取りで香港を指定された」という証言がある以上、原因の究明を行うのは当然のことだ。もっとも、西が香港の事件に触れたのはほんのわずかで、話の大半は「原点(合意書)に戻れ」と強調していた。

利岡襲撃事件

平成20年6月11日午後3時頃、A氏の代理人である利岡正章が二人組の男に襲撃される事件が起きた。利岡が住んでいた静岡県伊東市内のパチンコ店の駐車場で待ち伏せしていた二人の男たちが、突然、金属バットのようなものや素手で殴る蹴るの暴行を利岡に加えた。救急搬送された伊東市民病院の医師の診断によると、鼻骨骨折、腕の粉砕骨折、全身打撲等の瀕死の重症で、全治3か月とのことだった。

利岡によると、襲撃犯には明らかに殺意があったという。ただし不幸中の幸いで、利岡は格闘技の経験があったようで、咄嗟に頭部をガードしたために一命を取り留めた。同日付の報道によると、伊東署が傷害の容疑で逮捕した二人組は、暴力団稲川会習志野一家の幹部と千葉県船橋市在住の無職の男だったという。

利岡は鈴木(青田)が絡んでいると確信し、退院後に独自のルートで調べていたところ、青田が習志野一家の幹部(NO.2の楠野伸雄)と昵懇で、複数の幹部たちに多額の金を融通していることや、事件後、青田が幹部に対して「自分との関係(当時で約20年の付き合い)は一切なかったということにして欲しい」と釘を刺した事実を前述の幹部自身から確認したという。さらに青田は事件前後に彼らを海外旅行に連れて行ったり、車を買い与えていることが判明した。この金は全て鈴木より出ていたことは容易に想像できる。また、鈴木の代理人である平林が習志野一家の総長と少なくとも2回以上面談していた事実も判明している。A氏側から指摘を受けた平林は「私は鈴木氏の代理人で、青田氏は関係ない」と意味不明な回答をするだけで、総長と面談した事実には答えなかったが、青田が楠野に頼んだことは稲川会の他の組織の幹部数人より聞いている。平林は裁判では、習志野一家総長との面談について一言も応答しなかった。

杉原正芳(弁護士)

大量保有報告書の虚偽作成

鈴木は、西がA氏から宝林株買取資金3億円を借り入れる約束を得たことで、それまでに付き合いのあったフュージョンアセット社と謀り、宝林株の受け皿となるペーパーカンパニー3社をフュージョン社に用意させた。また、宝林株を売って利益を出すために以前から付き合いのあった証券マンの紀井に声をかけ「利益折半」を約束したことから紀井は話に乗り、鈴木の下で専従をすることになった。売買契約の際に宝林株の現株を受け取ることについてもフュージョン社の担当者(町田修一、川端某)にさせることを西に了解させた。さらに、金融庁への大量保有報告書を作成提出するに当たり、杉原正芳弁護士をペーパーカンパニー3社の常任代理人に就かせたが、杉原弁護士は宝林株の取得資金についてA氏から3億円を借り入れた事実を隠し「紀井義弘からの借り入れ」と虚偽の文言を書き入れ提出した。これにより、鈴木は宝林株を完全に手中に収める形となった。

懲戒請求に対する答弁書

杉原は懲戒請求に対する答弁書で鈴木とは一切面識がなく、そもそも鈴木を知らないと強弁した。そして紀井義弘からの借入と記したのは依頼主の投資会社からの依頼とも強弁したが、投資会社そのものが実体が無く、どうして指示を受けることが出来るのか。しかも紀井の名前を知る由もない杉原が鈴木から指示を受けなければ、記述できる訳もないことである。(以下次号)